日本流中古車クオリティ&サービスで、タイの中古車マーケットを席巻する? ガリバーのASEAN戦略の第一弾!タイ バンコク シーナカリン店レポート [CORISM]

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【生活・文化】2014/04/27

日本流中古車クオリティ&サービスで、タイの中古車マーケットを席巻する?
ガリバーのASEAN戦略の第一弾!タイ バンコク シーナカリン店レポート

【event】2014/04/27

新車マーケットが広がったことにより、中古車マーケットも拡大

ガリバー シーナカリン店
 日本で中古車販売の最大手であるガリバー インターナショナルは、その社名が示すように国内だけでなく海外展開も積極的に図っていて、2014年3月には、ASEAN加盟国への進出戦略をスタートさせた。その第一号店として、バンコクにガリバーの店舗を開設した。

 タイの中古車 市場は、メーカーやディーラーの中古車戦略はまだ端緒についてばかりという段階で、中古車はいわゆる専業店がテントと呼ばれる仮設の屋根の下に中古車を並べる形で販売している状態だ。

 その一方で、新規購入者補助金が実施されたことなどもあって、クルマを買うユーザー層は大きく広がり、健全な中古車市場の形成が期待される段階にきている。
 
 タイ国内で大きなシェアを持つトヨタホンダ などは、ここ2〜3年の間に中古車事業への取り組みを始めたが、メーカー系列の中古車事業は自社ブランド車に限られるという限界がある。

 そんな状況の中で、バンコクの都心部からクルマで30分ほどのバンナという地域にある幹線道路シーナカリン通り沿いに、ガリバーの新店舗シーナカリン店がオープンした。そのシーナカリン店を訪問し、責任者の野村勝志さんに話を聞いた。

ガリバー シーナカリン店
ガリバー シーナカリン店
ガリバー シーナカリン店

ガリバーのブランド力を前面に出した店舗戦略

ガリバー シーナカリン店
 まず最初に、タイでは自動車メーカーなどの製造業は外国資本100%でも構わないが、小売業についてはタイ資本が過半数でないと会社の設立が認められない。なので、ガリバーの店舗ではあるが、ガリバーが直接的に出店したわけではない。

 ガリバーインターナショナルと、現地でさまざまな自動車事業を展開するビリアグループと合弁でV-ガリバーというの中古車販売会社を設立し、V-ガリバーが各地でフランチャイズの募集をすると同時に、直接に店舗を出店していく形をとっている。このシーナカリン店はV-ガリバーの直営店で、フランチャイズを募集するための見本になることも目指してタイ1号店であるナカリン店が開設された。

 店舗の外観は、日本のガリバーの店舗と同じくガリバーを英字で表記している。「クルマのこと、ガリバー」というキャッチフレーズは、日本語をそのまま使っている。一部にタイ語での表記もあるが、全体としては、日本のガリバーのイメージ。それが、タイ市場に新規参入したガリバーの戦略であり、現地の中古車専業店の差別化政策でもある。

 室内は、必ずしも日本のガリバーの店舗と同じではないが、タカラトミーとの提携で大量のトミカをショールーム内に展示しているのは日本でもやっていることだ。

タイマーケットでは、買取よりも中古車販売。タイには無い保証付車両、日本式の高品質&サービスを提供

 日本では、買い取りをメインに事業展開を始め、最近になって小売りにも力を入れるようになったガリバーだが、タイではまずは小売りから開始した。現地の中古車流通環境などから、立ち上がりの時点では買い取りはしていないという。当然ながら将来的には、買い取りも行っていくことになる。

 中古車がブローカー的な売り方しかされていないのがタイの実情であるため、ガリバーとしては中古車販売のイメージを完全に一新するような形での事業展開を考えているとのこと。

展示されている中古車は外装がしっかり仕上げられているほか、機能部分についても入念にチェックした高品質車を揃えているという。しかも、万全の保証付きでフェアプライスで販売するというのが基本方針だ。

保証は、最長でプレミアム保証が3年間5万kmまで、ゴールド保証が2年間3万kmまで、シルバー保証が1年間2万kmまでとされていて、日本に比べて走行距離の多いタイのユーザーのクルマの使い方に合わせた保証制度を設けている。

タイでは、これまでガリバーのような売り方をする中古車販売店はない。メーカー系列のディーラーは、信頼性は高いものの、前述ように自社ブランドしか扱わないため、いろいろなメーカーのクルマを並べて信頼できる売り方をする中古車販売店はガリバーが初めてという。

訪問したのがオープン直後であり、しかもオープンを記念して地元の人を招いたお祭りをするべく準備しているところだった。開店から10日ほどの間に、すでに数台の中古車が売れ、順調な滑り出しを見せているとのことで、当面は40台ほどの在庫車を1回転以上させるのが目標という。

 切り込み隊長としてバンコクに乗り込んだ野村さんは、2016年2月までにタイ国内で300店舗に向かって邁進中。ガリバーインターナショナルとしては、2015年2月をメドにインドネシアに進出し、さらにマレーシアやシンガポールなども合わせて2018年2月までにASEAN圏内で800店舗という壮大な目標を掲げているだけに、当面は忙しい日が続きそうだ。

■店舗概要
店舗名 称:Gulliver Srinakarin Showroom / ガリバーシーナカリン店
所 在 地:
電 話: (+66)(0)2-748-8778
開 店 日: 2014年3月17日
営 業 時 間:午前9時〜午後18時
休 日:不定休
敷 地 面 積:1,708.6㎡(517.7坪)
延 床 面 積:206.6㎡(62.6坪)
車両展示台数:40台〜50台
従業員数:8名

ガリバー シーナカリン店
ガリバー シーナカリン店
ガリバー シーナカリン店

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(レポート:松下 宏

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