ダイハツ ムーヴ キャンバス新車情報・購入ガイド カワイイ上に使い勝手抜群! その上、お買い得感あり!? [CORISM]

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【ダイハツ】2016/09/19

多様化する顧客ニーズに対応し続けるダイハツの車種ラインアップ

ダイハツ ムーヴ キャンバス
 ダイハツは新型の軽自動車「ムーヴ キャンバス」の発売を開始した。

 ダイハツは、このところ急速に車種を増やしている。ムーヴ キャンバスが属するハイト系ワゴンクラスには、主力のムーヴに、キャスト、コンテがあり、これで4車種目となる。キャストには3タイプの派生車がありこうしたモデルを分けていくと8タイプにも及ぶ。ライバルのスズキは、ワゴンRとハスラーの2車種。ダイハツは、倍以上のラインアップを用意していることになる。

 こうした車種展開をするには訳がある。端的にいえば、多種多様な顧客の嗜好に対応するためだ。これは、スズキがワゴンRの1台で勝負していたが、ワゴンRの派生車であるハスラーを投入し大ヒットとなる。ダイハツは、すでにコンテがあったもののこれでは対抗できないと判断。異なる3タイプのキャラクターをもつキャストを投入。そして、このキャンバスを投入し、選択肢の豊富さでイッキにスズキを引き離したい考えだ。

 軽乗用車2016年1~8月の販売状況は、ダイハツが約29.4万台に対してスズキは約26.2万台となっており、3.2万台ほどダイハツが勝っている。この結果は少々複雑で、ダイハツの商品攻勢によるものだけでなく、燃費不正によりスズキが自滅していることや、このことによりワゴンRのフルモデルチェンジが遅れていることも含まれる。

 一見、好調に見えるダイハツも、不安材料もある。ホンダN-BOXとの軽乗用車販売台数ナンバー1争いのためか、タントを大量に自社登録したようで、中古車マーケットには多くの届出済み未使用車が流出中。こうした大量の未使用車は、長期的に見ると新車販売を減速させ、さらには中古車価格を押し上げ、タントのリセールバリューも下げることになる。

ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス

ダイハツ ムーヴ キャンバス

単なる移動の道具じゃない! ライフスタイルに彩を加えるクルマが新型ムーヴ キャンバス

ダイハツ ムーヴ キャンバス
 そんな厳しい販売状況の中、新たに登場したのが新型ダイハツ ムーヴ キャンバスだ。この新型キャンバスは、ひと目で分かる通り、デザインが個性的だ。クルマに詳しい人から見ると「あぁ、あのクルマの似ているねぇ」といった感じ。丸みを帯びたボクシィなスタイリングが、なかなか愛嬌があり好感度は高い。XグレードとGグレードに設定した「メイクアップ」では、様々なメッキ加飾や、リヤコンビランプのクリアクリスタル化により上質感を表現。よりオシャレなスタイリングになっている。

 外観カラーは、流行の2トーンカラーが、ついにボンネットやバックドアまでに及んでいる。この手法もあのクルマと同じ。なんと、この2トーンカラーは、それだけでなくサイドステップや、フロント&リヤバンパーのボトム部にまで及んでいる。ダイハツは、ストライプカラーと呼んでいて8色も用意し顧客の多様な好みに対応できるようにしている。

 ダイハツは、この新型キャンバスを「近年の女性の行動特性」に着目し開発。普段の暮らしに少しの変化を与えることで、自身のライフスタイルを楽しむ女性をターゲットにした。その他、近年、親との同居世帯の増加に伴い、世帯内でクルマを共有する傾向が増えているといった使用実態にも目を向け、幅広い世代で使いやすい軽自動車を目指した、としている。少々難解だが、単なる移動の道具としての軽乗用車ではなく、自分のライフスタイルを豊かにしてくれる生活の相棒的な軽自動車ということなのだろう。

 新型キャンバスの全高は1,655㎜とムーヴの1,630㎜よりやや高め。タントは1,750㎜なので、95㎜も低いことになる。

 インテリアは、ベージュ系でまとめられていて明るい空間になっており、広々とした印象を与えている。シートは、プレーンで飽きのこないデザインを採用。「メイクアップ」ではソフトタッチな表皮と専用のシートパイピングで仕立ての良さを強調。なかなかオシャレな空間に仕上がっている。ディーラーオプションで簡単脱着&洗えるシートクロスが用意されていて、シートの柄を自分好みに変更することも可能。取り付け・取り外しが簡単で、汚れても手洗いすることもできる。これなら、子供がいる人でも安心してオシャレな空間が楽しめる。

 インパネ周りのデザインは、柔らかな面を強調したデザインになっているが、ややコッテリとした印象。「メイクアップ」では、メッキ加飾と自分らしさを表現できるインテリアアクセントカラーで、室内をコーディネートできる。

ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス

カワイイだけじゃない! 両側スライドドアなど、使い勝手を高めたムーヴ キャンバス

ダイハツ ムーヴ キャンバス
 そして、機能面で新型キャンバスの大きな特徴ともいえるのが両側スライドドア。ハイト系ワゴンでは、クラス初採用になる。すでに、ハイト系ワゴンへのスライドドア設定に関しては、以前からよく話題に上っていた。しかし、メーカー側の回答はいつも決まって「コストが合わない」とのことだったがついに登場した。

 こうしたスライドドアは、主に背高のスーパーハイト系に装備されていた。スーパーハイト系の軽自動車は、全幅が狭いのに全高を伸ばしたことにより、クルマとしての完成度は高いとは言えない状況。横風には弱く、もしもの時には横転の危険性が非常に高いからだ。今回登場した新型キャンバスは、全高を抑えたことで、横風の弱さやもしもの時の横転の危険性を下げながら、スライドドアという利便性を手に入れていることを考えると、バランスの取れたクルマとなっている。

 このスライドドアの利便性にプラスし、新型キャンバスには後席シート下や足元に置きラクボックスを装備。シート下にスッキリと収納できるだけでなく、直にフロアに置きたくない荷物を安定させて入れることができるようになっている。この機能は、国産車初。

ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス

やや物足りない安全装備

ダイハツ ムーヴ キャンバス
 安全装備面では、ダイハツの自動ブレーキ関連の安全装備「スマートアシストII」が一部のグレードを除き標準装備化された。こうした安全装備は、普及させなくては意味がない。全車標準装備化が理想だ。また、スマートアシストIIは歩行者を認識して警告を出すものの自動ブレーキは作動しない。これでは、あまり意味がないので、歩行者検知式の自動ブレーキが早急に欲しいところだろう。とくに、運転に自信が無い女性が中心に乗るのであれば、クルマ側でドライバーをアシストする必要がある。

 また、メイクアップ系には、サイドエアバッグが標準装備化されているのは評価できる。しかし、その他のグレードではオプションでも選べないとい状況は安全面で物足りない。全幅が狭く衝突エネルギーを吸収するスペースの少ない軽自動車にとって、サイドエアバッグは必須の装備ともいえる。安全を重視するなら、メイクアップ系を選ぶしかない。

 視界面では軽初となるAFS(Adaptive Front-lighting System)が採用された。この機能は、ステアリング操作に応じてヘッドランプが可動。進行方向を照らすので、夜間のカーブや交差点での視認性が向上する。ただし、この装備はGグレードのみの装備で、オプション設定されていないので他のグレードでは選ぶことができない。

 また、駐車などで安全性を高める機能をもつダイハツ初「パノラマモニター」が採用された。4箇所
のカメラにより、車両の前後左右を映すことで、上から見下ろしたような映像をナビ画面に表示。さらに、様々な表示モードに切替えが可能で、狭い道でのすれ違い時や、見通しの悪い交差点で安全性を高めてくれる。
 
 搭載されるエンジンは、割り切った設定で自然吸気エンジンのみ。52ps&60Nmを発揮。ムーヴと同様の出力になっている。新型キャンバスの燃費は28.6㎞/L。ムーヴは31.0㎞/Lなので、やや燃費は悪化している。この燃費悪化の要因は、主に車重によるもの。新型キャンバスの車重は920㎏。ムーヴは820㎏なので100㎏も重いからだ。これは、両側スライドドアが装備されたことによる。しかし、タントに対して10㎝弱も全高を抑えたのにもかかわらず、10㎏しか軽くなっていない。軽量化に関しては、もう一頑張りして欲しいというところだろう。ただ、重いとはいえ新型キャンバスの燃費は28.6㎞/Lなので、エコカー減税免税対象になっている。

ダイハツ ムーヴ キャンバス
ダイハツ ムーヴ キャンバス
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新型ムーヴ キャンバスの選び方。お勧めはX“リミテッド メイクアップ SAⅡ”。なかなかお買い得?

ダイハツ ムーヴ キャンバス
 新型ダイハツ ムーヴ キャンバスの選び方。エンジンは1種類なので、装備を中心に選ぶことになる。左右のパワースライドドアはぜひとも欲しい装備。そうなると、グレードはGとXのリミテッド系のみとなる。オプション設定がないので、このグレードを選ぶしかない。これらのグレードは、すべて自動ブレーキ関連の安全装備スマートアシストIIが標準装備化されている。ただし、サイドエアバッグはマイクアップしか装備されていない。こうなると、新型キャンバスはメイクアップ系を選ぶしかないといったところだ。

 新型ダイハツ ムーヴ キャンバスの価格は1,188,000円から。パワースライドドアが標準装備化かされているX“リミテッド メイクアップ SAⅡ”1,479,600円。ムーヴより10万円程度高価なイメージ。プラス10万円程度でパワースライドドアが付いていて、オシャレな内外装になるということを考えると、なかなか買い得感がある価格と言える。基本的には、このグレードがお勧めだ。

 最上級グレードのG“メイクアップ SAⅡ”の1,544,400円。XリミテッドメイクアップとG メイクアップの価格差は約6.5万円。装備差はBi-Angle LEDヘッドランプ、自発光式大型3眼センターメーター、スーパークリーンエアフィルターといったところ。LEDヘッドライトだけで、6.5万円の価値はあるので、予算が許すならG“メイクアップ SAⅡ”を選んだ方が満足度は高いだろう。

ダイハツ ムーヴ キャンバス価格

■ダイハツ ムーヴ キャンバス価格
・L 2WD 1,188,000円/4WD 1,312,200円
・L“SAⅡ” 2WD 1,252,800円 /4WD 1,377,000円
・X 2WD 1,296,000円/4WD 1,420,200円
・X“SAⅡ” 2WD 1,360,800円/4WD 1,485,000円
・X“メイクアップ SAⅡ” 2WD 1,414,800/4WD 1,539,000円
・X“リミテッド SAⅡ” 2WD 1,425,600円/4WD 1,549,800円
・X“リミテッド メイクアップ SAⅡ”2WD 1,479,600/4WD 1,603,800円
・G“SAⅡ” 2WD 1,490,400円/4WD 1,614,600円
・G“メイクアップ SAⅡ” 2WD 1,544,400円/4WD 1,668,600円

ダイハツ ムーヴ キャンバス燃費、スペックなど

代表グレード ダイハツ ムーヴ キャンバス G“メイクアップ SAⅡ”
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3,395×1,475×1,655mm
ホイールベース[mm] 2,455mm
トレッド前/後[mm] 1,305/1,295
車両重量[kg] 920kg
総排気量[cc] 658cc
エンジン最高出力[ps(kw)/rpm] 52PS(38Kw)/6,800rpm
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 60(5.1)/5,200rpm
ミッション CVT
タイヤサイズ 155/65R14
JC08モード燃費 28.6km/L
定員[人] 4人
税込価格[円] 1,544,400円
レポート 編集部
写真 ダイハツ

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(レポート:CORISM編集部

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