BMW5シリーズ新車情報・購入ガイド 精悍さ際立つデザインに、ライバルを超える豊富なグレード設定でライバルをロックオン! [CORISM]

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【BMW】2017/01/30

ライバルを圧倒する全14グレードと多彩な仕様で、顧客ニーズに対応した新型BMW5シリーズ

BMW5シリーズ
 新型BMW は、ミディアムクラスのセダン である5シリーズ を約7年ぶりにフルモデルチェンジし発売を開始する。新型BMW5シリーズは、2017年2月11日より販売を開始し、BMW 523d、BMW 530i、BMW 540i、BMW 540i xDriveが本年2月より、BMW 530eが本年第三四半期より、BMW 523iが本年第四四半期からを予定している。

 新型BMW5シリーズは、7世代目となった。BMWのセダンは3シリーズ の比率が圧倒的に高く、5シリーズや7シリーズは、ライバルであるメルセデス・ベンツ に比べると販売面で苦戦を強いられているのが現状だ。販売台数では、ミニ を含めるとすでにメルセデス・ベンツを抜く好調さを見せているBMW。ただ、収益面で見ると、やはり5シリーズや7シリーズ といった高収益車種の販売台数を少し伸ばしたいところだろう。

 そうした狙いがあるのか、新型BMW5シリーズのグレード展開は非常にワイドなものとなっている。なんと14グレードも用意され、価格帯は599~1,017万円までと幅広い。メルセデス・ベンツEクラス と比較すると6グレードも多いのだ。選択肢を増やし、より顧客ニーズに対応したグレードを提案することで、販売台数を伸ばしていく戦術といえるだろう。

BMW5シリーズ
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代わり映えのしない外観デザインだが、より精悍に! よりコックピット的で先鋭なデザインになったインテリア、そして豊富な5タイプのパワーユニット

BMW5シリーズ
 新型BMW5シリーズのデザインは、先代モデルとあまり代わり映えしない。これは、世界的に先代5シリーズが成功したことも理由のひとつだろう。5シリーズは、欧州などでカンパニーカーとして使われているケースが多い。そのため、あまりエモーショナルなデザインは避けられるケースが多い。適度なコンサバさが求められる。こうした傾向に合致していらのが先代5シリーズだったこともあり、新型5シリーズもそれを継承した傾向だ。

 あまり代わり映えしないデザインといっても、じっくりと見ると確実に進化している。全体的にボディ全体がギュッと引き締まった力強さがある。面の張り方も、まるで筋肉の張りをイメージさせるものだ。BMWらしい精悍さがより強調されていて、独特の存在感がある。

 新型5シリーズのインテリアは、大きく変貌を遂げた。優れた機能性はそのままに、コクピットの配置を運転席側に向けて大きく傾け、いかにもコックピットなデザインとした。さらに、非対称なフォルムのセンターコンソールデザインもかなり斬新なもので、他のBMW車の中でも最も先鋭的といえる。この先鋭的なデザイン性だけでなく、厳選された素材と匠の技で生み出された高品質な仕上がりも、高級車としての新型5シリーズの魅力を際立たせている。

 新型5シリーズに搭載されるパワーユニットは、5タイプと豊富。523iに搭載される2.0L直4ターボエンジンは、最大出力135kW[184ps]/5,000rpm、最大トルク290Nm[29.6kgm]/1,250-4,500rpmを発生。

 クリーンディーゼルエンジン の523dには、2.0L直4ディーゼルターボが搭載され、最大出力140kW[190ps]/4,000rpm、最大トルク400Nm[40.8kgm]/1,750-2,500rpmをアウトプットする。523dの燃費はクラストップレベルの21.5 km/Lを達成している。

 530iに搭載される2.0L直4ターボは、最大出力185kW[252ps]/5,200rpm、最大トルク350Nm[35.7kgm]/1,450-4,800rpmを発揮。15.4km/Lという燃費値だ。

 そしてBMW特有のレイアウトである3.0L直6ターボは、540iおよび540i xDriveに搭載され、最大出力250kW[340ps]/5,500rpm、最大トルク450Nm[45.9kgm]/1,380-5,200rpmを発揮し、燃費値は12.5km/L。

 そして、注目したいのはBMWが着実に進めるPHV モデルだ。新型5シリーズにも530eが投入された。2.0L直4ターボエンジンに、8速ATと一体化された高出力電気モーターを組み合わせ、システム・トータルの最高出力185kW[252ps]、最大トルク420Nm[42.8kgm]という余裕あるパワーを発揮。バッテリー容量7.7kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。モーターだけで、120km/hまでの速度域で走行可能。モーター走行で最長距離50.0kmまで走行可能だ。

 新型5シリーズでは、積極的な軽量化も行われた。アルミニウム合金、高張力鋼板、マグネシウム合金といった軽量素材への材料置換を進めることで、先代モデルと比較して約80kgの軽量化を実現した。軽量化されたことで、ハンドリング性能の向上、加速性能の向上により、ダイナミックな運動性能を実現した。

 さらに、軽量化と同時にセグメント・トップとなる空気抵抗値(Cd値)0.22の実現。優れた空気抵抗と軽量化で、運動性能だけでなくCO2の排出量減にも貢献している。

 新型5シリーズには、ハンドリング性能と使い勝手を両立するインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングが採用されている。約60km/h未満では、リヤホイールがフロントと逆位相に、約60km/h以上になると、同位相にリヤ・ホイールを操舵。回転半径を小さく抑え、取り回しの良さと俊敏性を高めると共に、走行安定性、ドライビング・ダイナミクスを向上させた。

BMW5シリーズ
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ライバルに負けない! 安全装備も大幅向上!

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 自動で車線変更を可能としたメルセデス・ベンツEクラスに対抗し、新型5シリーズの安全装備も大幅に向上している。新型5シリーズには、ルームミラー内にステレオ・カメラを内蔵。ミリ波レーダーセンサーを前方に3基、後方に2基装備。日常走行域での急停止や飛び出し等を瞬時に判断し警告すると共に、夜間や悪天候下でも安定して検知し警告することにより、安全運転をサポートしている。

 新機能として、ステアリング&レーン・コントロール・アシストを装備。この機能は、ステアリングに自動で操舵力を加えることで高速走行時に車線の中央付近を走行しやすいようにサポート。また、渋滞時は先行車追従走行を行い、安全性とドライバーの疲労軽減を図る。

 そして、アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクションは、ボディ・サイドの前後左右に設置された4つのセンサーが車両側面の交通状況を監視し、隣車線で走行する車両が自らの車線に入ってくるなど、側面衝突の危険性が高まった場合には、ステアリング操作に介入し衝突を回避する。

 後車追突警告は、リヤ・バンパーに組み込まれたセンサーが後方のクルマを監視し、衝突の危険がある場合にはハザード・フラッシュを点灯し、後続車のドライバーに注意を促す。衝突の危険性が高まった際には、アクティブ・プロテクションの全ての機能が作動し、万が一の時の衝突に対して乗員を保護する。

 こうした新たな機能がプラスされ、新型5シリーズはより安全なクルマとしの価値をアップしている。

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新型BMW5シリーズのグレード選び。お勧めはクリーンディーゼル、もしくはPHV!

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 新型BMW5シリーズのグレード選び。新型5シリーズのパワーユニットは5タイプもあり、少々悩みどころのように感じるかもしれない。しかし、全世界的な環境問題を考えると、普通のガソリン車は選びにくい。そうなると、イッキに選択肢は少なくなり、クリーンディーゼルの523dかPHVの530eという選択になるだろう。クリーンディーゼル車とPHV車は、今後中古車マーケットでも人気が高まることは確実なので、リセールバリューでも期待できる。

 523dは、やがり400Nmという大トルクが魅力だ。このクリーンディーゼルエンジンは、さすがBMW製というもので、ディーゼル特有のドローンとした回転フィールではなく、もはやガソリン車のようなレスポンスで気持ちよくエンジンが回るとてもスポーティなものだ。ロングツーリングでも、この大トルクの恩恵で疲労も少なくて済む。ディーゼル車は、燃料が軽油なのでハイオクガソリンを使うガソリン車に比べ30円/L前後燃料費が安くなり、燃費は21.5㎞/Lと燃費にも優れているので、燃料費面では非常に経済的だ。今後、この523dが売れ筋になっていくと思われる。しかし、残念なことに523dにはAWDのxDriveが用意されていない。降雪地域で5シリーズが欲しいと思う顧客は、 高価な540i xDriveを買うしかない状態なのが残念なポイントだ。

 530eも523dと同様に、非常にパワフルでスポーティだ。ディーゼル車と比較すると、モーター走行時の静粛性に優れているのが特徴。エンジンはハイオクガソリン仕様なので、燃料費は高めになる。ただし、50㎞程度のEV走行が可能なので、日常でチョイ乗りが多い人で深夜電力などで充電、ショッピングモールなどでのサービス充電などを活用すれば、かなり高い燃料費経済性を誇る。

 端的に言えば、1度乗ると遠出が多い人はクリーンディーゼル車である523d。毎日チョイ乗りや短い距離での通勤などで使うのであれば、家庭で充電できて経済的なPHVの530eがお勧めだ。価格差もMスポーツベースで37万円。BMWの戦略もあり、PHVは高価ではない。この2グレードには、標準車、ラグジュアリー、Mスポーツという仕様が用意されているが、お勧めはMスポーツ。日本マーケットは、Mスポーツが中古車でも大人気なので、リセールバリューが高いからだ。とくに、5年以内で乗り換えるような場合は、リセールバリューが高い方が次の乗り換えにも有利になる。

BMW5シリーズ
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BMW5シリーズ価格

■BMW5シリーズ価格
・BMW 523i ¥ 5,990,000
・BMW 523i Luxury ¥ 7,450,000
・BMW 523i M Sport ¥ 7,430,000
・BMW 523d ¥ 6,980,000
・BMW 523d Luxury ¥ 7,680,000
・BMW 523d M Sport ¥ 7,660,000
・BMW 530i Luxury ¥ 7,640,000
・BMW 530i M Sport ¥ 7,890,000
・BMW 530e Luxury ¥ 7,780,000
・BMW 530e M Sport ¥ 8,030,000
・BMW 540i Luxury ¥ 9,720,000
・BMW 540i M Sport ¥ 9,860,000
・BMW 540i xDrive Luxury ¥ 10,030,000
・BMW 540i xDrive M Sport ¥ 10,170,000

BMW5シリーズ燃費、スペックなど

■BMW530e iPerformance M Sport スペック
全長x全幅x全高(mm) 4,945x1,870x1,480
ホイールベース(mm) 2,975
トランク・ルーム容量(リットル) 410
定員(名) 5
エンジン種類 直列4気筒DOHCガソリン
総排気量(cc) 1,998
最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 135〔184〕/5,000
システム・トータル最高出力
〈ヨーロッパ仕様車値(自社データ)〉:185kW〔252ps〕
最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 290〔29.6〕/1,350-4,250
システム・トータル最大トルク
〈ヨーロッパ仕様車値(自社データ)〉:420Nm〔42.8kgm〕
トランスミッション 電子油圧制御式8速AT
タイヤ (フロント)245/40R19(リヤ)275/35R19
ホイ-ル (フロント)8J×19 アロイ(リヤ)9J×19 アロイ

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(レポート:CORISM編集部

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